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在宅医療の開始

最近、在宅医療についての相談を受けることが非常に多いです。

今までは外来診療を中心に行ってきた先生でも、
今後は在宅医療にも取り組みたいとお考えの先生もいるのではないでしょうか。

クリニック近隣の患家への往診を行っていても、
実際に訪問診療も行い在宅医療に取り組んで行くとなると、
どこまで準備が必要か、診療報酬や届出についてはどうするか、
また、手順やフロー、システムの活用、告知方法や集患についてなど、
確認事項は多いのですが、
まずは「診療スタイル」について明確にしていく必要がありますね。

院長先生一人の体制で、
訪問診療を予定している患者さんの人数や想定している件数が少なかったり、
重症度が低い患者さんから始められるようでしたら、
患家への訪問はクリニックの休み時間などを利用して、
現状の診療形態のまま、24時間の対応はせずに始めることは可能です。

在宅医療のニーズが多く、重症度が高い患者さんが多い場合、
外来診療時間の変更やその際スタッフの勤務体制の変更、非常勤ドクターの手配も考え、
緊急時の入院医療施設など、他の医療機関との連携についても、準備する必要が出てきます。
24時間連絡を受ける「在宅療養支援診療所」となる(届出)ことも考える必要がありますし、
在宅医療の診療報酬についての知識も必要となってきます。

訪問診療ですと、計画的に診療を行っていきますので、
患者さんやご家族へ、治療ケアや訪問診療の流れ、
医療費についても説明は必要となり重要事項は多いです。

院長のご家族へ理解を得ることや、
スタッフの雇用契約の見直しなども必要になるケースもありますので、
しっかりと一つ一つ確認していく必要がありますね。